インプラント
- 術後に痛み、腫れ、感染、内出血に伴う顔面皮膚の変色などが生じる可能性や神経損傷により知覚麻痺が起こる可能性があります
- 薬剤の使用によるアレルギー反応が起こり得る可能性があります
- 治癒期間中に仮歯で強く噛むとインプラントを損傷してしまう可能性があります
- 長期的に使用していくとインプラント体や上部構造に緩みや破損が生じる可能性があります
- お手入れ次第でインプラント周囲粘膜炎・周囲炎が生じる可能性があります
- インプラントの耐久性は天然歯と同じ様に口腔衛生状態により変化します
歯を失った時の治療 目次
インプラント治療
インプラント治療は、確実性の高い歯科治療として広く受け入れられています。静脈内鎮静法をおこないながら処置することも可能で、より安心して治療を受けることができます。
短期的なインプラント治療の成功率は、ほぼ100%に限りなく近づいてきています。しかし、長期的にインプラント治療を成功させる為に最も大切な事は、科学的・機能的かつ審美的に分析した治療計画と、充分な術前診査そしてメンテナンスです。
以前は楽観視されていた歯周病の患者様に対するインプラント治療も、長期間成功を維持し続けるためには、術前の徹底した歯周病のコントロールと充分なメンテナンスが重要であるという報告が近年発表されています。
インプラント治療に関する研究論文は、非常に多く報告されています。様々な可能性が示され、今インプラント治療は色々な事が出来るようになりました。
当院では、CT画像からコンピュータ上で適正なインプラント埋入位置をシミュレーションし、安全で精度の高い手術に取り組んでいます。
インプラントの特徴
歯を失った場所に入れ歯(部分入れ歯)の治療をした場合に比べてわずらわしさが無く、歯があった時と同様に美味しく食事をする事が出来ます。
入れ歯とよく比較されますが、インプラントの場合は、気になる口臭や入れ歯の不快感などを気にしなくて済みます。
また、入れ歯では将来的に他の歯へ負担をかけ、歯肉がやせてきてしまったり、口の周りの筋肉も衰え、見た目に影響することも分かってきました。
もちろん、ブリッジのように前後の歯を削る必要もありませんので、最近では、長期的な視野でインプラントを選択する方が増えています。
さまざまなインプラント治療法
歯を1本だけ失った場合
“失われた1本の歯根の代用品”として、インプラントを1本だけ使って失った歯の部分を修復する方法は、最も洗練された治療方法であり、審美的にも満足のいく結果が得られます。
1本のインプラントによってあたかも自分の天然歯のように自然に感じられます。顎骨の“萎縮”の心配もなく、本来の骨量を維持できます。ブリッジを入れるときのように健康な隣の歯を削る必要がありません。
健康な歯はそのままに、インプラントを埋め込み、1本の人口の歯冠を固定します。
健康な歯を維持できる
歯根があるので正しい力が加わり歯冠も健康に保てる
天然の歯と変わらない外観と機能が保てる
数本の歯を失った場合
この場合もインプラントが理想的な解決法となります。 数本のインプラントを歯のない部分に入れ、これを土台としてヘッド部にブリッジをかぶせます。
健康な歯はそのままに、インプラントを埋め込み、人口の歯冠を固定します。
時間とともに骨とインプラントが結合するため、外観も機能も天然のと同じ感覚で違和感がない
1本1本単独で固定されるため安心して噛める
歯がまったく無い場合
下顎の歯が1本も無い場合の修復にはよくインプラントが利用されます。
インプラントのヘッド部をバー状の維持装置で連結し、その上に取り外し式の入れ歯をしっかりと固定することができます。
複数のインプラントで人口の歯全体を固定します。
あごの骨にしっかりと固定されるため、ぐらつきがない
食べ物が間に挟まることがほとんどない
天然の歯と同様の外観と機能を保つことができる
インプラント治療の流れ
step1.検査
インプラントは顎の骨に埋めるため、レントゲン・CT撮影など術前検査をしっかりと行い、お口の中の状態を把握し手術に向けてしっかりと計画を立てます。
step2. 手術
麻酔をして歯肉を切開し、顎の骨が見えるようにします。
顎の骨にドリルで穴を開けてインプラントを埋め込みます。
step3.仮歯を入れる
骨のインプラントがしっかりと結合したら仮歯を制作して装着します。
前歯のインプラントの場合は即日装着も可能です。
step4.最終的な歯を入れる
傷が治ったら、型取りをして最終的な歯を制作し装着します。
インプラント治療の治療期間・回数(※状態・本数によって変わります)
治療期間 |
3~7ヶ月(※状態・本数によって変わります) |
治療回数 |
6回(※状態・本数によって変わります) |
費用 |
1歯/補綴込 396,000円(税込) |
リスク・副作用 |
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ブリッジ治療
ブリッジ治療は、欠損した歯を隣接する歯で支える人工歯(ブリッジ)で補う治療方法です。
一般的な手順は以下の通りです。
まず、患者さんの口腔内を検査し、欠損している歯や周囲の歯の状態を確認します。ブリッジを適用することが適切かどうかを判断します。
次に、隣接する歯を削って歯冠を作ります。これは、ブリッジに支えとなる歯として機能するための準備です。
その後、削った歯に一時的なブリッジを取り付けて、患者さんが通常の咬合や咀嚼を行えるようにします。同時に、本来のブリッジを作るための型を取ります。
歯型をもとに、技工士が本来のブリッジを製作します。ブリッジは欠損した部分を覆う人工歯と、それを支えるためのクラウン(冠)から構成されます。
製作が完了したら、一時的なブリッジを取り外し、本来のブリッジを試着します。患者さんの咬合や見た目が適切かどうかを確認し、必要に応じて微調整します。
最後に、本来のブリッジを接着剤で隣接する歯に固定します。これにより、欠損した部分を補い、咬合や咀嚼機能を回復させます。
入れ歯治療
入れ歯治療は、欠損した歯を取り除き、口腔内に入れ歯を装着して歯の機能や見た目を回復させることができます。一般的な手順は以下の通りです。
まず、患者さんの口腔内を検査し、欠損している歯や周囲の歯の状態を診断します。口腔内の印象を取得し、入れ歯を製作するための基礎となる型を作成します。
次に、技工士が患者さんの口腔内の型をもとに入れ歯を製作します。
入れ歯が完成したら、患者さんに試着して適切なフィット感や咬合を確認します。必要に応じて微調整を行い、快適な使用感を得るようにします。
最後に、入れ歯を口腔内に装着します。上顎や下顎に装着された入れ歯は、しっかりと咬合させるために適切な圧力をかけて固定されます。
インプラント・ブリッジ・入れ歯を比較
歯を失ったときの治療の選択肢としては、インプラント、ブリッジ、入れ歯の3つが考えられます。いずれにもメリットとデメリットがあります。
インプラント | ブリッジ | 入れ歯 | |
見た目 | ◎ | ○ | △ |
使い心地 | ◎ | ○ | △ |
噛みやすさ | ◎ | ○ | △ |
管理のしやすさ | ○ | △ | ◎ |
長持ちするか | ◎ | ○ | △ |
周りの歯への影響 | ◎(なし) | △(あり) | ○(少しあり) |
治療期間 | △(長い) | ◎(短い) | ◎(短い) |
費用 | △(高い) | ○(ものによる) | ○(ものによる) |
インプラントは、費用がかかるものの、圧倒的に機能性が高く見た目も美しいです。
顎の骨にしっかりと固定されるため、ブリッジや入れ歯とは安定感が異なります。
硬いものでも自然な歯のようにしっかり噛むことができるため、食事を楽しむことが可能です。
会話にもほとんど影響を与えず、日常生活を快適に過ごすことができるでしょう。